問いのかたち:「なぜ?(Why)」から「どのように?(How)」

2022年9月18日日曜日

t f B! P L

日曜日のお昼まえ。

台風情報を知るためNHKラジオをつけたら、たまたま(巷で話題の)「子ども科学電話相談」をやっていました。

あの岡田斗司夫さんも絶賛!

いやー、ほんとに良い番組です。

たとえ「ぼんやりした質問」であっても、担当の先生が優しく「●●くんは、なぜ、それが不思議だと思ったの?」と、背景をきちんと汲み取ろうとする姿勢に感服いたしました。

たとえば今日(9月18日放送分)の11時台、最後の質問:

「重力って、どこまで効き目があるのですか?」

https://www.nhk.or.jp/radio/ondemand/detail.html?p=2039_00

※終了11分前のところからお聴きください。(11月13日まで聴けるそうです)

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で、ふと思ったのです。

「かつての自分は、どんな疑問を持っていただろう?」

「どんな『問い』が、私の頭から離れなかっただろう?」

私は高校2年生で「日本語の不思議」に目覚めるのですが、そのときの「問い」はこういうものでした。

「同じ日本語を使っている者同士で、コミュニケーションの齟齬(そご)がしょっちゅう起こるのは、なぜだろう?」

⬇過去を思い出して書き殴ったメモ

当時の私には、それなりに切実だった「問い」

最初の「問い」は、こう変換すべきでした

「情報環境」が人を作る、これは間違いない

で、私はなぜか言語学専攻・日本語専門コースに進むのですが(※のちに中退→法学部に再入学)、いまこの「問い」を抱く人が目の前にいたら、

「それは言語学というより、社会学の領域じゃない? コミュニケーション論か、メディア論でしょ。」

と言ってあげたいですね。

当時の私は、コミュニケーション論もメディア論も、「言語学」の範疇(はんちゅう)に入ると思い込んでいたのです。当たらずといえども遠からず…。
(いや、実際にはこの逆で「遠からず、されど当たらず」。)

ま、高校生の視野なんて、そんなもんです。 当時はインターネットも無かったし(!)

でもそのあと、就職先としてメディア業界ど真ん中に入ったところを見ると、

(いろいろと、おかしな選択をしながらも)課題意識そのものはずっと捨てずにいたのだなと、ひとり感慨にふけっておりました。

今はもうメディア業界を離れていますが、「十分やり切った」という実感とともに。

おっと、そういえば、台風情報をちゃんと聞いてないぞ…。

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現在の自分なら、どんな「問い」を立てるでしょう?

おそらく、「問い」の形式じたいが変わるのだろうな。

 

科学相談室に寄せられた「問い」も、かつて私が10代後半で抱いた「問い」も、

どちらも英語でいえば”Why~?”で始まる文になります。


「なぜ(Why)、●●は■■なのだろう?」

(例:虫が食べる葉っぱと、食べない葉っぱがあるのは、なぜだろう?)


でも、いまの私は違います。

まず、何らかの社会課題を思い浮かべて、

「どうしたら(How can I~)、●●を■■できるか?」

という問いのスタイルになるはずです。

 

例)どうしたら、ポリオという病気を地球上から根絶できるか?

ジョナス・ソーク、すごいお医者さんですよね…。)


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「WHY型」から「HOW型へ」。これは、私も強い影響を受けた「World Shift」の考え方に通じます。

上段に(望ましくない)現状を書き
下段に(望ましい)未来像を書く
そして「私が、変革にコミットする」という宣言を


まだ起こっていない未来像(下段)を現実化するため、自分にはどんな貢献ができるのか?

いま現在、私の心を捉えて離さない「How can I ~?」について、今日ここでは述べませんが(また今度ね)、

「みずから立てた『問い』の歴史」を振り返ると、自分自身の「変化の軌跡」がわかっておもしろい、というのが本日の気づきでした。

そんでもって、

あなた自身の「HOW型の問い(How can I ~?)」は、どんなものでしょうか。

次に会ったときに聴くので、用意しといてね!

それでは、また。


コーゾー

【付記①】

 いまのあなたにとって、しっくりくる「HOW型の問い」が浮かんだら…。

 「なぜそれが、いまの自分には切実なのだろう?」という点を掘り下げるため、

 改めて「WHY型の問い」を立てるのも、意味あることと思います。

 くわしくは→【こちら


【付記②】

 まったくの奇遇ですが、成毛眞さん(HONZ代表、元マイクロソフト日本法人社長)が本日、「若い頃の情報環境が、人格形成に及ぼす影響」について投稿しておられました。

 全文は→【こちら

 完全に同意、というわけではありませんが(※)、見立ての方向性は一致していると感じました。

 ※たとえば、オンラインゲームや海外映画の影響を過小評価している点。統計が無いからわからん、ってことですが。

 Z世代の若者(現在の10代~20代前半)が、社会の中核を担うころが楽しみ、という点も一致しています。

 彼/彼女らの、足を引っ張らないようにしなくっちゃ。

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